Z.com Web HostingのWordPressサーバーを試してみた(後編)

2017年01月10日Z LOG, 井上研一先生コラム

Z.com Web HostingのWordPressサーバーを試してみた(前編)はこちら

 

WordPressサイトの表示は高速か?

せっかく作ったWordPressサイトに多くの閲覧者を集めようとするなら、もちろんコンテンツの充実やデザインの優秀さなどが肝心ですが、表示スピードも重視したいところです。あまりに表示の遅いサイトは、コンテンツが良くても中身を見る前に閉じてしまいますからね。

Google Chromeの拡張機能であるOpen SEO Statsで表示速度を測定したところ、0.89秒という結果が出た。これは速い!何度かやってみたところ0秒台~1秒台といったところで、WordPressサイトの初期状態なので非常に軽い状態にあることは割り引いて考える必要があるにしても、Z.comは速いということは言って良いのではないでしょうか。

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この速さにはもちろん理由があります。

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まずは高速SSDストレージの採用が挙げられます。作業用のPCではMacBookシリーズなどをはじめ、SSDの採用が多くなっていますが、レンタルサーバーやVPSではまだまだHDDが一般的。当然、HDDよりもSSDの方が速いわけで、画像やJavaScript、CSSファイルを多く使っている凝ったWordPressサイトではファイルの読み込みが速いSSDは、それだけ表示速度の高速化につながります。

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SSD以外にも高速化のための工夫はあります。まず、10Gbpsの高速回線。表示速度は最終的にはZ.comのサーバーからさまざまな経路を通ってPCで動作するWebブラウザに届くまでの全体の回線状況で決まるのでZ.com側が速いからといって絶対に速いというわけではないのですが、少なくともWordPressサイトを置いているサーバーの回線は遅くないといえるのは安心できます。

また、WordPressはリクエストがある度に動的にページを作成する仕組みですが、それはページをリアルタイムに変えられるというメリットがあると同時に、表示速度の面では足かせとなってしまいます。Z.comが提供するキャッシュの仕組みを使えば、記事の更新などでコンテンツの内容に変更があるまでは、一度、動的に作成したページを保存して、それをレスポンスするようになります。動的にページを作成する時間がなくなるので、それだけ表示速度が速くなるというわけです。

キャッシュの仕組みはWordPressのプラグインで実現することもできますが、設定が難しかったり、思うように効果が出なかったりということもあります。その点、Z.comでは標準機能としてキャッシュが提供されるので、気軽に高速化の恩恵を受けることができます。使用するプラグインによってはキャッシュとの相性が悪いことがありますが、Z.comでは管理画面からキャッシュを使うか否か設定することができるので安心です。

 

まとめ

今回は、Z.com Web HostingのWordPressサーバーを使ってみようということで、まずは使用料金やWordPressサイトの追加、高速化の工夫などをみてきました。次回はWordPressサイトを運営する中でZ.comが提供している豊富な機能を使ってみることにしましょう。

 

 

inoue井上研一(いのうえ けんいち)

東京都中野区に住むITコーディネータ、ITエンジニア。
1979年福岡県北九州市生まれ。

1996年頃よりWebサイトの構築、アプリ開発を開始し、多くの雑誌が掲載。国内中堅SI会社やコンサルティング会社等を経て、2013年にアルティザンエッジ合同会社を立ち上げ代表社員・CEOに就任。 技術そのものよりも、技術が社会にもたらす影響に興味を持ち、ITとビジネスが交わるところで活動中。クライアント企業のプロジェクトに参画するほか、イベント登壇や執筆活動にも積極的に取り組み、ブログにもいろいろ書き連ねています。
2013年より超初心者専門ITスクール「TECH GARDEN SCHOOL」で講師を務めるほか、最近はこどもたちにプログラミングを教える活動も始めました。 2016年10月に書籍「初めてのWatson APIの用例と実践プログラミング」をリックテレコムより刊行!

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