~ウェブ技術ランキング2016~
CMS、画像形式、プログラミング言語…。昨今のトレンドは?

2016年06月09日Z LOG, レンタルサーバー

一口にウェブと言っても、さまざまなソフトウェアや技術が使われています。例えば、このZ LOG読者には馴染みが深いと思われるWordPressは「コンテンツ・マネジメント・システム」(CMS)の一つです。また、WordPressはPHPという「プログラミング言語」で作られています。

 

豪Q-Success社のウェブ技術調査サイト「W3Techs」は、このようなウェブで使われているさまざまなソフトウェアや技術を、トラフィック量の多いトップ1,000万サイトを対象にクロール※で得られた結果を元に公開しています。この調査結果から身近な技術やおもしろい統計結果をいくつか紹介しましょう。(いずれも2016年4月1日現在の結果)

※クロール:ウェブサイトの情報をソフトウェアによって自動的に収集する方法。検索エンジンもクロールを行なって情報収集を行なっている。

 

●コンテンツ・マネジメント・システム(CMS)ランキング

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参考:CMSを使っていないサイト 55.6%

 

ウェブサイトを簡単に構築できるCMS。上位3位はすべてオープンソースのCMSが占めています。 シェアは圧倒的にWordPressが多く、CMSを使ったサイトの6割、全ウェブサイトの1/4が、WordPressで構築されたサイトということがわかります。WordPressは元々ブログシステムとして開発されたシステムでしたが、プラグインによる機能拡張のしやすさから、CMSとしても使われるようになり、バージョンを重ねるごとにCMS機能を強化。今の地位を築きました。実際、レンタルサーバーでもWordPress対応をうたっている会社は多いですね。 2位のJoomla(ジュームラ)は、日本ではマイナーなCMSですが、多言語(最新のVer3.5では41言語)に対応していることもあり、海外の3000以上の公的機関のサイトで使われているとか。ちなみにイタリアでは770の公的機関サイトで使われているそうです。

3位のDrupal(ドルーパル)も、海外ではコミュニティが多く、特定目的向けにカスタマイズされたパッケージなども配布されており、比較的使われているCMSです。

 

ちなみに、皆さんもよくご覧になっている、WikipediaはMediaWikiというオープンソースのCMSで構築されていますが、今回MediaWikiのシェアは0.1%で、48位でした。Wikipediaは多くの人に使われていますが、CMSのシェアという意味ではあまり高くありません。

 

●ソーシャルウィジェットランキング

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このページの下の方にもついていますが、Facebookの「シェアボタン」やTwitterの「Twitterで共有する」などのSNSで共有するためのボタンをサイトに埋め込むソーシャルウィジェット。ベスト3はSNSのシェアがそのまま反映された感じのランキングとなっています。4位のAddThisは、複数のSNSに対応したソーシャルウィジェットが簡単に設置できるサービスです。

5位のPinterestは、日本では今ひとつマイナーですが、ウェブの画像を共有するSNSで、海外ではファッションやレシピなどを共有するのによく使われています。

 

 

●サーバサイドプログラミング言語ランキング

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サーバサイドプログラミング言語はその名の通り、サーバ側で動かすソフトウェアを記述するプログラミング言語。1位はPHPで、8割と言うシェアでした。PHPはHTML内に書くことができることから、Web用のプログラミング言語として広く普及し、WordPressなどのCMSや多くのウェブシステムがPHPで書かれています。WordPressと同様にPHPもサポートをうたっているレンタルサーバーがほとんどです。

2位のASP.NETはマイクソソフト社が開発した、自社のウェブサーバーIISで動作する言語で、Visual Basic.NETやC#などの複数の言語が使えるのが特徴です。

3位のJavaはよくJavaScriptと勘違いされやすいのですが、似て非なる言語で、主に大規模なウェブのシステム(主に業務用)に使われることが多い言語です。

 

●クライアントサイドプログラミング言語ランキング

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クライアントサイドプログラミング言語はウェブブラウザ側で動かすプログラミング言語で、伸び縮みするメニューや、動きのあるコンテンツに使われています。
少し前までは、Flashが圧倒的なシェアを持っていましたが、ChromeやFirefoxなど、HTML5をサポートするブラウザの普及、そしてFlashのセキュリティ問題などから、JavaScriptを使うサイトが増え、現在では圧倒的なシェアになっています。

3位のSilverlightはマイクロソフトがFlashに対抗してリリースした仕組みでしたが、Internet Explorerでしか動作せず、すでにマイクロソフトもサポートを停止しているため、ほぼ絶滅状態です。

 

 

●【番外編】文字エンコード&コンテンツの言語ランキング 文字エンコードランキング

文字エンコードランキング

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コンテンツの言語ランキング

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最後に番外編として、文字エンコードとコンテンツが書かれた言語のランキングです。

文字エンコードとは、コンピュータが扱う文字コードの種類で、昔は文字の種類ごとに異なるエンコードを使っていました。エンコード2位のISO-8859-1と5位のWindows-1251はいずれも欧文文字用の文字コードで、言語ランキングの1,3,5位で使われる文字コードです。エンコード3位のWindows-1251はキリル文字、いわゆるロシア語で使われる文字コードで、ロシア語サイトが2位ということを考えると納得できます。同じようにエンコード4位のシフトJISは日本語の文字コードで、これまた4位に日本語が入っていることと関連性があることがよくわかります。

 

昔は、それぞれの文字コードで書かれたサイトがほとんどでしたが、この10年ほどでUTF-8に移行が進み、今では9割のサイトが言語に関係なくUTF-8が使われるようになりました。こんなところにも技術の移り変わりを感じます。

 

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